転職情報誌【タイプ】 2005年4月号(1)
―専門家に聞きました―
30歳前後のキャリアチェンジ 「お悩みQ&A」
Q1.
30歳を超えてからのキャリアチェンジは無理?
A.
無理ではないが、「損」をする可能性も覚悟すべし
「現状よりもキャリアを前進させるような転職は難しく、リスクも高い」というのが、小松氏、海保氏、共通の結論。「何よりも一旦変えたキャリアをもう一度戻す、というのが難しくなるため、失敗が許されない。その現実を知るためにも、人材紹介会社や転職情報誌、異業種交流会など様々なツールを用いて、情報収集を重ねてから行動することが大事でしょう」(小松氏)
Q2.
年収アップを望むのは欲張りすぎ?
A.
年収は下がる公算大。ただ、「時給換算」で考えて
業種や職種によって基準となる収入額には違いがあるため、一概にはいえないが、「一般的にキャリアチェンジ組には実績の上積みがないので、採用側がアップ提示をしてくることはほとんどない」と海保氏。ただし、「広告代理店の人が、30代になって『激務過ぎて将来は続けられない』『家族と過ごす時間が欲しい』と考えて事業会社のマーケティングにジョブチェンジしたとします。年収はおそらくダウンしますが、『時給』にすればアップするということもある。人生のステージを考えて、そのつど優先すべきものを判断するのが、上手な転職の仕方です」(小松氏)。
Q3.
募集要項に「経験者のみ」と書いてある会社には入れない?
A.
可能性は低い。ただし、「ケーススタディ」に突破口が
この年代でのキャリアチェンジは、何かしらのスキルの共通点がないと確かに厳しい。ただ、それ以上に大事なのは、応募動機や入社後のプランについて、応募者自身が納得のいくキャリアストーリーを描けているかどうか。「それを練る上でも、転職情報誌や求人サイトに載っている転職成功者の事例を読んで、自分と重ね合わせてみる。そうすることで、おのずと将来像や自分なりの強みが見えてくるものです」(小松氏)
Q4.
出身業界によって、採用の際に有利・不利はあるって本当?
A.
業界ではくくれない。あくまで個々人の仕事の進め方次第
「例えば金融業界出身者で、不動産関連業務に就いていた方は、他業種への転職事例が比較的多い。しかし、ただ金融知識があるからという理由ではなく、不動産の売買で『タフな交渉力が身に付いているだろう』というプラス要素があるからです。これは他の業界についても同じ。すべては個人の実績と、実績を残す仕事の進め方で判断されます」(海保氏)
Q5.
同じ「職種」間でなら、キャリアチェンジも比較的楽?
A.
同職種転職でも、仕事内容の変化はジョブチェンジ並みにある
同じ営業職にも対象が誰だったのか、ルートなのか開拓なのか、提案型なのかどうか等々で経験値はまるで違う。人事職でも採用担当だったか、教育か、社内制度かで違う。狭い職務しか経験していなかったのであれば、同じ「営業」「人事」という転職でも、ジョブチェンジ同然のドラスティックな変化を覚悟すべきだ。
